品番 04-1031
月山 六寸九分 白鞘入
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月山、出羽国月山の霊場に住んだ鬼王丸を元祖とされ、以来、月山の麓では刀鍛冶が栄え、鎌倉期から室町期にかけては、月山の銘を刻んだ刀剣は、実用性の高さと綾杉肌の神秘さから、武士階級の需要が高かったもの思われます。特に室町期の寛安、近則、軍勝などの刀工が知られています。戦国時代の乱世が終わり、江戸時代の平和な時代に入ると、月山鍛冶はいったん途絶えることになりますが、幕末になると月山鍛冶の末裔、「弥八郎貞吉」が大坂に移住し、鍛刀に励み、「貞吉」は二十代の文化年間に、「水心子正秀」のもとで鍛刀技術を修業しました。貞吉が44歳の時、江州犬上村より養子を迎えますが、この人が明治期において、「帝室技芸員」として有名な、「初代の月山貞一」であります。本短刀は古雅な綾杉肌に、寸法、振袖茎から、鎌倉末期に目手差として作られた短刀だと思われる。
鎬作り庵棟、無反り、ふくら程よく枯れる。地鉄は古雅な綾杉肌、刃紋は小沸出来の中直刃が綾杉肌に絡み、互の目と成る。帽子は尖り小丸に返る。茎は生で振袖茎と成り、茎尻は浅い刃上がり栗尻と成る。
・ハバキは銀と赤銅の二重。
<拵>
・白鞘
<その他>
・室町時代以降の月山鍛冶の作品は見られますが、鎌倉時代の作品は稀で貴重です。
<刀剣の状態>
研ぎ: 研ぎは古研ぎですが、錆は無く地刃共に良く見えます。
傷: 欠点に成る様な傷は有りません。
品番 04-1031
種別Category | 短刀 | 刃長Blade length | 20.9cm |
反りCurvature | 0cm | 目釘穴a rivet of a sword hilt | 2個 |
元幅Width at the bottom part of blade | 19.0mm | 先幅Width at the top | 13.7mm |
元重Thickness at the bottom part of blade | 5.5mm | 先重Thickness at the top | 2.8mm |
重量Weight | 刀身のみ90g | 時代Period | 鎌倉末期 |
銘文Signature and Date | (表)月山 | ||
登録Registration Code | 平成10年8月10日 岡山県教育委員会 |