品番 02-1079
陸軍サーベル形軍刀 大業物 良近作 二尺 白鞘付
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300,000円(税抜)(税込価格:315,000円)
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・良近、本名は森久助。東京芝三島町住。大正から昭和にかけて鍛刀していた刀匠です。独自の刀を作り、切れ味の優れた点を高く称賛され、その後天皇を守る皇宮衛士専属の刀工となり日の目を浴びることになりました。
下記にその時のエピソードをしるした『実戦刀譚』からの抜粋を一部載せてみます。
「かつて五・一五事件の直後、宮内省の皇宮警守に、切れる刀をもたせようというので、島津公爵家から三十数振りの日本刀の寄贈を受け、当代日本刀の権威者として、国宝保存会の委員である小山田海軍中将その他が立ち合い、皇宮警察の剣道師範、中山博道先生が試し斬りをした。ところが、その中でよく切れたものはたった六振りしかなかった。
そこで中山先生は、いっそ『源良近』の刀の方がいいとすすめたところが、中将は、それは洋鉄がはいっているからいかん、といって断った。中山先生も頑として所信を曲げない。「洋鉄がいけないのなら、昔の南蛮鉄製の日本刀はどうです、兵隊の銃剣はあれは何です」と突っ込んだ。そこで、豚の死体に荒っぽい試しをした上でという事になり、先生はややむっとして、切り柄もはめず、打ちおろしの刀の中心を素手で握ったままでスポリスポリと斬った結果は、相馬子爵家から贈られた十五刀よりも、はるかに成績がよかったので、さすがの中将も黙ってしまった。最後に、中山先生は、愛刀の居合い刀を揮って、十五、六貫もある豚の、腰骨から尻へかけて、ズウンと斬り放したので、小山田中将は思わず声を上げ、「肥前刀ですか」と座席から立ち上がってきいた。中山先生はにっこり笑って、「いえ、これも『良近』です。」と答えたので、居合わせた宮内大臣をはじめ、高官諸氏も思わず顔を見合わせ、一も二もなくこの刀が採用されたのである」
・鎬造、庵棟、身幅尋常、反り頃合い、小鋒。地鉄は杢目が良く詰み、地沸が付く。刃紋は整った丁字刃で、足よく入り、匂いは明るい。 鋩子は直ぐに入り小丸に返る。茎は生で鑢目は筋違、茎尻は栗尻。彫り物は片チリの棒樋がハバキ元で丸留と成る
・ハバキは真鍮地一重の銀鍍金。
<拵>
・拵は尉官用の旧式軍刀拵で柄にの上部に梅鉢の家紋が入り、鞘は鉄製でクロームメッキが施されています、また鞘には野戦革覆が付属します
<刀剣の状態>
研ぎ: 研ぎは古研ぎで曇っています。
傷: 欠点に成るような傷は有りません。
品番 02-1079
種別Category | 刀 | 刃長Blade length | 二尺 |
反りCurvature | 四分 | 目釘穴a rivet of a sword hilt | 1個 |
元幅Width at the bottom part of blade | 28.0mm | 先幅Width at the top | 19.5mm |
元重Thickness at the bottom part of blade | 6.5mm | 先重Thickness at the top | 5.5mm |
重量Weight | 刀身のみ585g、抜き身1010g | 時代Period | 昭和 |
銘文Signature and Date | (表)良近作 | ||
登録Registration Code | 昭和27年5月23日 長崎県第2120号 |