保存刀剣 無銘（新刀寿命）二尺四寸五分 拵入り 白鞘付| 日本刀・刀剣総合専門店『儀平屋』

この刀は鞘書きに有る通り、元々会津兼友として伝わってきたものです。初代会津兼友は鈴木半兵衛と言い、初銘は兼信、三代近江大掾兼定の弟子で、天和ころより兼友と名乗る、元禄十年には会津藩工となり、正徳三年師兼定の没によりその幼子を助ける。そのため翁兼友と言われる。享保十年正月没。
刃長二尺四寸五分強反り五分、鎬造り庵棟、体配は姿優しく反り頃合いで切先は中鋒と成る。地鉄は板目肌が流れ地沸付く、刃紋は互の目に尖り刃を交え刃緑砂流しかかり、谷を縫うように銀筋が走り、刃中金筋が光る。鋩子は掃き掛け小丸に返る。茎は生で鑢目は勝手下がり。彫り物は片チリの棒樋がハバキ下に掻き流しと成る。
・ハバキは銀無垢一重の腰祐乗。

<拵>
・拵は新しい物と思われますが金具類は時代の物です。縁は赤銅魚子地扇の図、頭は水牛の角です。鮫は親粒が付き巻鮫、目貫は縁と一作で赤銅金色絵扇の図、柄巻は正絹の江戸紫で諸捻り巻き、頭には懸け巻と成る。鍔は鉄地卍透かし、切羽は真鍮地で側面が市松模様に彫刻されています。鞘塗りは乾漆の黒です。

<その他>
・時代の雰囲気の有る刀で長さも有り、重量も軽くバランスも抜群です。居合には最適な一振りです。

<刀剣の状態>
研ぎ:　研ぎは概ね良好です。
傷:　樋中に数カ所傷が有るのと、1カ所棟割れが有りますが、余目立ちません。